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アメリカ留学 その29 終わり始まり

留学録

はぁとふるグループの一員として

私のアメリカ留学はこの6年を持ってくぎりを迎えましたが、そのくぎりは既に新たな始まりであると感じています。

去年の6月に帰国して、またはぁとふるグループの島田病院(現 運動器ケア しまだ病院)の一員として働く機会を与えていただきました。

理学療法士として、勿論アメリカで新たなコンセプトを学び、アメリカの理学療法に触れて自分の視野は広がりましたが、それ以上に人として、これから生きていく上で大事なヒントをたくさんの経験を通して与えてもらったような気がします。

現在は、島田病院のリハビリテーション課に籍を置く理学療法士ですが、任される仕事には変化が出てきました。

ヘルスケアにおける新たな取り組みを提案するといった仕事がメインとなっています。

アメリカ、そして日本のヘルスケアの行方

具体的には、当法人で新規事業としてWomen’s Health、傷害予防、産業リハビリテーションなど新たな挑戦をしています。

これは、アメリカではごく普通におこなわれている取り組みで、私たちの研修先であるアリゾナ州のEXOS、ミネソタ州のMAYOクリニック、そしてイリノイ州のWORK CENTERなどでも実際に行われている場面を視察させていただきました。

これらについては、今年の日本理学療法士協会の助成金サポートの分野でも注目されている分野です。

“予防医学”、“疾病予防”、“健康寿命”などの言葉を多く目にする時代ですが、ヘルスケアもリカバリー(Recovery)から予防(Prevention)の時代に突入しているのだと思います。

研修を積み重ねていく中で、アメリカと日本のヘルスケアの構図がとても分かりやすく、アメリカのヘルスケア、そして日本のヘルスケアがどこに向かおうとしているのかを実感することができます。

これは、私だけではなく法人のアメリカ研修に参加するスタッフにとっても大変貴重な経験となっています。

そんなスタッフが組織の中に増える時、自組織の位置を客観的に把握して,世の中や地域で我々はヘルスケア従事者として何を求められ、どうそれを発信するのかといった視点で物事を捉えられる集団になると思います。

それは同時に他者評価・批判可能性に耐えうることのできる組織であると思います。

自分だからこそできること

このような仕事を中心に日々業務にあたっていますが、それは同時に理学療法士として一人の患者様に向き合う時間が少なくなっていることも意味します。

これは技術職としては大きなマイナスなのかもしれませんし、私自身もすごく悩みました。

しかし、大学在学中のHealth Care Management学科の講義の一コマで、教授が「マネジメントは一人の患者様に向き合う時間は現場のスタッフに比べると少ないかもしれないが、我々のひらめきや提案で何千人、何万人の患者様へ質の高いヘルスケアを提供できる可能性を秘めていると言われました。

その言葉は今でも心に残っていますし、広い視野を身につけた今だからこそ、そんな理学療法士がいてもおもしろい、理学療法の現場を知った上でマネジメントできればこれは自分がその仕事に携わる意味があると思うようになりました。

アメリカではキャリアアップの際に、各専門職を経験してからマネジメントを修士で学び、そして再びその部門の管理者として仕事をする人が多いです。

とても利にかなっていると思います。

だから、今は自分の与えられた仕事に前向きに、そしてアメリカで見て、感じた経験を日本で形にしていく仕事に誇りを持っています。

つづきは次回へ>>アメリカ留学 その30 将来のビジョン

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